アズビルはLNG(天然ガス)の公正な取引に対応した天然ガスカロリーメーター「GasCVD」=写真=に、日本のTIIS耐圧防爆認定品を近く発売する。GasCVDは、既存の天然ガスカロリーメーターやガスクロマトグラフに比べ小型・軽量で、価格も一般的なガスクロマトグラフの5分の1~20分の1の低価格を実現している。また、応答速度もガスクロマトグラフの10倍以上の30秒以内と高速。
さらに、同社のセンサー技術により測定精度・指示値のプラスマイナス1%の高精度を実現、国際計量法や欧州計量法に準拠している。
そのほか、電源ON時の消費電力7・2W(最大)、測定に使用するサンプル流量50CC/分で、燃焼式カロリーメーターで使用する空気や、一般的なガスクロマトグラフで使用するキャリアガスが不要なため、環境への負荷も低減できる。危険領域でも使用できるよう耐圧防爆構造になっており、欧州・アジア向けのIEXEおよびATEXを取得している。
同社では現在までに100台を販売しているが、日本の防爆検定取得を機に拡販を強め、3年後10億円の売り上げを見込んでいる。
天然ガスカロリーメーターは、LNGの計量を量ではなくカロリー値に換算して取引する時に使用するもので、船からの受け入れや、需要家へ供給する際に必要になる。