再生可能エネルギーを推進する36道府県と208企業で構成する自然エネルギー協議会(会長=飯泉嘉門徳島県知事)は今年1月に「自然エネルギーで創る未来に向けて」政策提言した。再生可能エネルギー法の制度運用や規制改革の推進など、あらゆる政策資源を投入することを求めている。政策提言の主な内容は次の通り。
<再生可能エネルギー法の効果的な運用制度>
蓄電池を併設した場合の価格の見直しや洋上風力発電区分の設定など早期に実施し、その特性を踏まえた買取価格等を導入することを強く要望する。
太陽光発電について今後は立地条件等がこれまでに事業化した場所よりも条件が劣る場所での開発となる可能性が高いことから、来年度以降の調達価格については地代や系統接続費用など地域の実態を把握した調達コストを算定したうえで適正価格を設定し、地域特性を生かした自然エネルギーの普及を進めることを求める。
<エネルギーの地産地消>
地元企業の発電事業への新規参入や、地元金融機関との連携など地域主体の自然エネルギー事業の立ち上げを支援し、自然エネルギー事業の地産地消型モデルの確立に向けた制度の構築を要望する。
<規制改革の推進>
自然エネルギーの導入加速に向けた規制緩和が進められているが、規制緩和の実現が遅れていることにより導入の支障となっている事実がある。これらの支障事項の早期解決を図り、地域特性に応じた自然エネルギーの円滑な導入に向けた規制改革を断行すべき。
<系統接続運用ルールの明確化及び系統網の増強>
系統接続義務を徹底するとともに運用ルールの明確化や、系統の増強措置が必要である。一般電気事業者による系統網の増強を促すような措置及び国の財政的措置を講じるべきである。