分岐点

FA駆動・制御の国内市場は、いまだ上向かない。各社の決算報告会で7月以降との見方が出るが、期待が先行
し確信ではない。その中で伸びる分野を探すと、産業用太陽光発電設備、省エネ、鉄道に行きつく。医療機器、介護機器、食品関連は、良くも悪くもなく、安定した需要が見込めるとの見方もある。

製造業では、電気機械、自動車、電子部品などは円安基調で輸出増加が現実となりつつあるが、まだ、製造業全体の設備稼働率は低いままである。設備稼働率は、08年後半から09年前半にかけて前年の約半分近くまで落ちた。その後持ち直しているが、それでも65%前後である。ドイツ、イギリスは80%、製造業の復活を目論む米国は75%まで回復してきている。

製造業は国内でのものづくりの収入減を補てんする対策として、ロイヤルティー収入に活路を見い出せそうだが、実入りが小さい。特許出願件数で日本よりずっと少ないドイツは、1999年から09年の10年間で3・4倍に収入が増えているのに対し、日本は1・65倍にとどまっている。ドイツはオープンな研究開発システムが寄与している。

もっとも、日本は海外投資が一貫して増えている。昨年は、国内設備投資額の30%まで上昇している。その収益増と、ロイヤルティー収入増を図り、国内に還元する金流循環システムが機能すれば、年齢13年を超えた老朽設備の更新だけでなく、新規設備の投資も見込める。政府の成長戦略投資が尽きないうちに、製造業の再活性化が期待される。

オートメーション新聞は、1976年の発行開始以来、45年超にわたって製造業界で働く人々を応援してきたものづくり業界専門メディアです。工場や製造現場、生産設備におけるFAや自動化、ロボットや制御技術・製品のトピックスを中心に、IoTやスマートファクトリー、製造業DX等に関する情報を発信しています。新聞とPDF電子版は月3回の発行、WEBとTwitterは随時更新しています。

購読料は、法人企業向けは年間3万円(税抜)、個人向けは年間6000円(税抜)。個人プランの場合、月額500円で定期的に業界の情報を手に入れることができます。ぜひご検討ください。

オートメーション新聞/ものづくり.jp Twitterでは、最新ニュースのほか、展示会レポートや日々の取材こぼれ話などをお届けしています
>FA・自動化、デジタル化、製造業の今をお届けする ものづくり業界専門メディア「オートメーション新聞」

FA・自動化、デジタル化、製造業の今をお届けする ものづくり業界専門メディア「オートメーション新聞」

オートメーション新聞は、45年以上の歴史を持つ製造業・ものづくり業界の専門メディアです。製造業DXやデジタル化、FA・自動化、スマートファクトリーに向けた動きなど、製造業各社と市場の動きをお伝えします。年間購読は、個人向けプラン6600円、法人向けプラン3万3000円

CTR IMG