国内最大の電気設備機器・資材・工具などの関連総合展示会である「JECA FAIR 第61回電設工業展2013」(主催=日本電設工業協会)が、5月29日から3日間、東京ビッグサイト(西1、2ホール)で開かれる。出展者数は223社(627小間)と、社数では07年の227社に次ぐ過去2番目、小間数では過去最大規模となった。このうち、新規出展が32社、海外企業21社となっている。開場時間は午前10時~午後5時(初日は午前10時30分開場、最終日は午後4時30分閉場)。入場は無料(登録制)。3日間で10万人の来場を見込んでいる。同展は毎年、東京と大阪で交互開催しており、今年で61回目。これまで、電気設備機器・資材・工具などと、その流通・施工に関する日本最大級の総合展示会として、電設工業展の名称で開催されてきたが、昨年から名称を「JECA
FAIR」に変更し、電気設備業界のあらゆる情報を発信していく。
今回の展示会テーマは「電設技術で築くスマートライフ~未来へつなごう安全・安心」。
電気設備機器の技術は、めまぐるしい進歩を遂げており、とりわけ昨今の地球温暖化に対する世界的な関心の高まりは、電気設備の果たす大きな役割となって更なる期待が集まっている。
また、東日本大震災の発生以降、再生可能エネルギー活用機運は急速な盛り上がりを見せ、エネルギーの効率的な活用と合わせた具体的な運用となって動き始めている。スマートグリッドやスマートシティ構想の推進、電気自動車やハイブリッド自動車導入加速などで、国を挙げた取り組みに発展している。
昨年7月からは再生可能エネルギーの買い取り制度がスタートしたことで、PV(太陽光発電)の導入が、企業から自治体、家庭に至るまで急増して、大きな需要を生み出している。
JECA
FAIRは電気設備の展示会として、省エネ化や再生可能エネルギーの活用につながる取り組みを披露する機会として最適で、同展で使用する電力(6・1万kWh相当)は、バイオマス発電の自然エネルギーを使用し、約28トンのCO2削減につなげることにしている。
今回の出展製品も、LED関連、太陽光、風力、電気自動車関連、スマートグリッドといった、新エネ・省エネ関係での展示が目立つ。
同展には、電気設備に関連する電線・ケーブル・絶縁材料、電線管・ダクト・ラック・レースウェイ・ポール・架線金物・地中線材料から始まり、電力機器・配電機器・キュービクル・制御盤・配分電盤・計器・計測器、配線器具・照明器具・光源、防災システム・自家発電装置・蓄電池設備・火災報知設備・避雷設備、通信機器・多目的情報管理システム・電子制御機器・工具・用具・保護具・ビル管理システムなどの電気設備システム、CAD、空調・環境設備、さらには太陽光・風力発電などの新エネルギー設備機器まで非常に幅広い製品が展示される。
A~Gの7エリアで
会場は見やすいように、A~Gまでの7つのエリアに分け、それぞれ関連する同種の製品をエリア内に集中配置する展示となっている。
今回は初めて大学からの出展があり、産学の連携と電設業界の学生へのアピールにつながる効果が見込まれている。海外からの参加では、韓国から14社が出展し、「韓国パビリオン」を設けて展示を行う。
23テーマでセミナーも
展示だけではアピールしきれない出展製品や最新技術、企業紹介などを1社30分間で行う「出展者によるプレゼンテーションセミナー」が今回も3日間行われ、現在18社23テーマが予定されている。プレゼンのテーマに、PVや省エネに関するテーマが多いのも特徴と言える。
さらに、会場内5カ所のスタンプポイントを回ると豪華景品が当たる「お楽しみ抽選コーナー」、「電設資材電子カタログ体験コーナー」、電設・電業協会の様々な活動や取り組みをパネルで紹介する「JECA取り組みコーナー」、スマートコミュニティ社会におけるエネルギーの流れを巨大ジオラマを使って見える化する「テーマプラザ」なども設けられている。
恒例の製品コンクール
展示会と併催の「製品コンクール」も今年で52回目を迎える。今回は46社が参加を申し込んでおり、製品力・技術力を競う。優秀製品には、国土交通大臣賞、経済産業大臣賞、環境大臣賞など9つの賞が授与される。入賞製品は展示会終了後の6月21日に発表され、7月4日に表彰式が行われる。
また、特別講演会が29日午後3時30分から行われ、科学技術振興機構北澤宏一前理事長が「再生可能エネルギー時代に舵を切った世界」と題して講演する。