富士電機は、アジア地域での販売体制強化に向けて、ベトナムとカンボジアでの拠点新設、アジアの9つの販売会社の機能強化を図る。また、今年度中にミャンマーにも駐在員事務所を開設する。これらの取り組みで、2013年度のアジアでの売上高960億円を目指す。ベトナムではハノイに「富士電機ベトナム社」(小原宏一社長)を設立し、5月1日から業務を開始した。資本金は125万米ドル。
産業分野における受配電設備、計測機器、UPS、インバータ、サーボなどの販売、およびエンジニアリングや商業、オフィスビルのエレベータ向けおよび、工場用空調向けインバータの販売、発電・社会インフラ分野における各種プラントの販売支援などを行う。
また、カンボジアではプノンペンに「カンボジア駐在員事務所」(伊藤雄一代表)を開設、6月1日から業務を開始した。
カンボジアでの市場動向、投資計画、競合他社状況などの情報収集と発信や、日系商社、サブコン、工事業者、日系進出企業、現地顧客との関係構築、および同社のアジア現地法人のカンボジア顧客案件の現地支援などが目的。
一方、アジアに9つある販売会社も機能を強化して顧客に密着した営業、サービスを進める。
具体的には、(1)取り扱い機種拡大による総合販社化を進め、顧客ニーズへの対応強化(2)代理店網拡充によるコンポーネント(インバータ、モータ、サーボなど)の拡販強化(3)工場、ビル向け(受配電機器、高圧インバータ、中大UPSなど)エンジニアリング・サービス強化(4)発電プラント(火力発電、地熱発電など)向けアフターサービス強化など。
現在のアジアでの販売会社はシンガポール、タイ、インド、インドネシア、ベトナム、韓国、台湾、中国、香港。
なお、同社は現在、今年10月稼働予定でタイにUPS、インバータ、パワコン生産の新工場建設を進めている。