ロームが車載用
漏電検出IC
EVの安全性確保
ロームはこのほど、車内用コンセントに使用されるACインバータや、充電機器向けに、車載用漏電検出IC「BD9582F―M」を開発した。6月下旬から月産5万個の規模で量産を開始する予定である。
近年、電気自動車やハイブリットカーは、消費電力の大きな家電製品も使用できるAC100Vの車内用コンセントが搭載されるなど、新たな電力供給源として注目されている。
同ICは、こうした車内用コンセントを安心・安全に使用するために開発された。
同ICは、温度保証を従来のマイナス20度~95度を、マイナス40度~105度の広範囲に拡張。車載用として必要とされている耐放射電磁波対策を行うことで信頼性を確保した。
車載用半導体の規格「AEC―Q100」に準拠しており、独自の技術で回路の遮断性能を向上させ安全性を高めた。
さらに、回路の最適化を行うことで業界最少クラスの消費電流330μAを実現。高信頼性を保証しながらバッテリの消費低減にも貢献する。
同ICは、車載だけでなく、住宅向け漏電遮断器など民生機器への適用も可能となっており、今後同社ではラインアップの拡充を図っていく方針である。