安川電機は6月22日、中国・常州市でロボットの現地生産開業式を行った。昨年3月2日に設立した現地法人「安川(中国)機器人有限公司」が5月20日から生産を開始している。
当初はアーク溶接ロボット、およびスポット溶接ロボットの生産から開始し、9月から月産250台、2015年度には同1000台まで引き上げる予定で、同社の現地法人である安川電機中国では、13年度約30億円、15年度約150億円の売り上げを見込んでいる。
新工場は敷地面積5万2000平方メートル、延べ床面積2万9500平方メートルで、従業員数は15年度末で約400人(予定)。
中国は近年、人件費の上昇などもあり、自動車関連市場を中心に自動化生産を目的としたロボット導入が加速している。
また、重量物搬送など、人手では作業が過酷な用途でもロボット化の需要が高まっている。
安川電機は従来、ロボット生産を北九州の工場で行ってきたが、「需要地生産」の方針に基づき、中国の市場規模と今後の成長性の面から、中国での生産を開始したもの。
同社では中期経営計画「Realize
100」で掲げる「グローカル経営の実現」に向け、ロボットの中国生産により、現地の市場に根ざしたベストな対応ができる体制構築を目指している。
将来的には中国国内だけでなく、アジア諸国への産業用ロボットの供給も計画している。
なお、安川(中国)機器人有限公司は、資本金2750万米ドルで、安川電機(中国)が100%出資。事業内容は産業用ロボット(制御装置含む)の製造。