経済産業省は、太陽電池発電の受変電設備に対する点検の外部委託範囲を2000kW未満へ拡大したのに伴い、点検頻度に関しても見直しに入る。太陽電池発電設備に係わる受変電設備の点検頻度に関する調査を行い、来年4月をめどに新頻度を施行する。配電制御システム工業会が産業用ソーラーのメンテナンスに関する委員会を今年度設置するなど、太陽電池発電設備の保守に対する関心が高まっている。
政府は、太陽電池発電設備に係わる電気主任技術者の外部委託承認範囲を1000kWから2000kW未満への引き上げ可能性を検討し、今年度上期までに見直しを行うよう閣議決定している。2000kW未満引き上げは今年3月に産業構造審議会で了承されて告示された。この保安管理業務の外部委託範囲の拡大に合わせて、太陽電池発電設備に係わる点検頻度を見直し設定する。
そのため、経済産業省は、太陽光発電設備の受変電設備の点検頻度に係わる調査の入札を公告した。目的は、需要設備の受変電設備と同等性および定期点検の有効性について、機器の信頼性向上、遠隔監視技術など新技術の導入状況などの最新の知見から、さらなる検討を行うことによって点検頻度の合理化について検討するため。
電気管理技術者、機器提供事業者、電気工事などの関係団体、電気事業連合会、学識経験者などからなる委員会を設置し、対象設備に係わる技術面や安全面の現状認識、現行制度および規制改正要望の確認、点検頻度の緩和によるリスクと公共の安全に対する影響とその需要度評価などを行い、点検頻度変更案を策定する。
太陽電池発電設備の点検頻度はこれまで余剰買取制度下での設備形態を想定して、受変電設備については需要設備の点検頻度1~3月に1回以上が適用され、太陽電池発電設備は年2回と定めている。しかし、全量買取制度下での設備形態においては、太陽電池パネルやパワーコンディショナーについては年2回、専用の受変電設備は1~3月に1回以上に改正し、来年4月をめどに施行する。