黒田精工(黒田浩史社長)は、樹脂製のボールねじを業界に先駆けて発売した。
一般的ボールねじ部品は鋼鉄を材料として使用しているが、同社は樹脂の中でも、機械的にも耐薬品性にも優れたスーパーエンプラ(PPS樹脂)をナット部に、ねじ軸と内部循環のボールにはステンレス鋼を採用した。従来の鋼鉄製ボールねじに比べ、低価格・短納期を実現でき、医療機器、分析機器のような軽負荷用途の装置向けに提案していく。
樹脂製のボールねじを採用した「レンジナットボールねじ」は、ボールねじ特有の伝達効率の良さや、すべりネジのような異音などが起こらず、低速から高速までの全回転域で静音と滑らかな回転が実現できる。使用モータの小型化、装置の軽量・コンパクト化、省エネ化にもつながり、長期間摩耗の少ない高い位置決め精度が確保できるとして採用が増えている。ねじ軸径はφ8ミリ。
同社ではボールねじの常識を変える製品として拡販を進める。