2012年度の開閉制御装置(密閉形ガス絶縁開閉装置を除く)生産高は、6152億400万円、前年度比2・1%増となり、3年連続して前年度を上回った。産業用分電盤、特別高圧・高圧配電盤が2桁の伸びを示した。13年度も震災復興需要の遅延や分散型電源の普及促進、生産設備投資の回復などにより、堅調に推移するものと見られる。
開閉制御装置の生産高は、09年度に前年度比15・8%減の5880億5200万円に落ち込んだが、10年度5936億3100万円、11年度6027億3900万円、12年度6152億400万円と順調に回復してきている。
12年度の分類別推移では、閉鎖形配電装置が前年度比5・4%増の17790億1800万円、分電盤が10・4%増の932億1600万円と伸長したのに対し、監視制御装置は0・5%微減の2481億3800万円、その他の開閉制御装置が4・3%減の959億3200万円である。
品目別では、産業用分電盤が11年5月から前年同月比プラスを続けてきたが、今年3月に23カ月振りにマイナスになった。もっとも12年度通期では12・6%の大幅増加である。監視制御装置は昨年12月以降、前年同月を上回っており、復調の兆しがある。
今年度生産は、日本電機工業会によると、密閉形ガス絶縁開閉装置を除く開閉制御装置は前年度比99・1%と予測している。閉鎖形配電装置が95・7%、分電盤が110・4%、監視制御装置が96・4%、その他の開閉制御装置が102・0%である。
配電制御システム市場環境は、東日本大震災の復興需要、大都市部を中心とするビルの耐震対策投資、住宅着工の消費税増加前の駆け込み需要、メガソーラーの建設、分散電源の普及、省エネ対策、生産機械・装置の輸出増など期待材料が多く、今年度もプラス成長の可能性がある。