エレクトロニクス・メカトロニクスの要素技術10分野のS年問技術展TECHNO-FRONTIER 446社が977小間に出展 7月17日から3日間東京ビッグサイト 情報収集や商談の場を提供

モータ、電源などエレクトロニクス・メカトロニクスに関する要素技術の10分野を集めた専門技術展「TECHNO―FRONTIER(テクノフロンティア)2013」(主催=日本能率協会)が、7月17日(水)~19日(金)の3日間、東京ビッグサイト(東1~3ホール)で開催される。開場時間は午前10時~午後5時。出展者数は446社977小間(日本379社、海外7カ国・地域67社)。機器・装置メーカーの開発・設計者/生産技術者や経営者などに向け、製品や技術に関する情報収集や商談の場を提供する。会期中3万2000人の来場が見込まれている。入場料は3000円であるが、Web事前登録者、招待券持参者、学生は無料。「TECHNO―FRONTIER」は、第26回EMC・ノイズ対策技術展、第28回電源システム展、第22回モーション・エンジニアリング展・第31回モータ技術展・第22回ボード・コンピュータ展、第6回メカトロニクス制御技術展・第15回熱設計・対策技術展・第5回バッテリー技術展・第4回環境発電技術展・第8回設計支援システム展の10展の総称。

今回はこれに加え、集中展示として、
センシング技術ゾーン、モータの省エネルギー・ソリューションゾーン、ワイヤレス給電技術ゾーン、エネルギーチェーン要素技術ゾーン、介護・ヘルスケア/医療機器開発技術ゾ―ン、小型化・軽量化ソリューションゾーンなどが設けられている。また、特別企画として産学官交流技術移転フォーラムも開かれる。
最先端サービスロボをデモ

今年の同展の注目企画は、人々の生活に役に立つ最先端サービスロボットのデモである。工場の組立作業などで使われてきた産業用ロボット技術が、少子高齢化でニーズが高まる介護・医療、災害救助、インフラ点検などの分野に転用し、より安心・安全な暮らしをサポートするロボットとしてもデモ展示し、その可能性を披露する。

自律型飛行ロボット「ミニサーベイヤーMS―06」が自動着陸・バッテリー交換・自動離陸デモおよび有線給電無制限自律飛行デモを行う。千葉大学野波研究室、ミニサーベイヤーコンソーシアムが協力し、災害現場など人間が立ち入れない悪条件下での撮影・監視作業に威力を発揮する。

制御技術、ワイヤレス技術、ソフトウェアとの協調など、最先端の技術を用い、コントローラーで操縦しなくても自動で離着陸でき、災害地の空撮や、放射線量の測定、山間部の橋梁やダムの高所点検などに活用できる。

開発したのは、千葉大学副学長で工学研究科教授の野波健蔵氏で、野波氏は自身の研究室で開発したミニサーベイヤーの実用化に向け、「ミニサーベイヤーコンソーシアム」を2012年に立ち上げ、研究者、電機メーカー、警備会社、自治体など、作る側と使う側が同じ土俵に立ち、改良を進めている。

同展の会場では、このコンソーシアムの主要な企業も情報発信ブースを設け、使用している電子部品、要素技術についての解説を行うほか、野波氏も18日午後2時15分から「強力な産学官連携でグローバル競争の推進を」と題して講演を行う。

また、力覚を有する空気圧駆動手術支援ロボットシステム「IBIS(アイビス)」は、遠隔操作でも、つまむ、引っ張るなど、実際に鉗子を使って行うのと同じように感じることができ、熟練技術と時間を要した腹腔鏡手術が容易になることが見込まれている。開発したのは、東京医科歯科大学生体材料工学研究所教授の川嶋健嗣氏らのチームで、東京工業大学精密工学研究所も協力している。

障害物をセンシングし、回避しながら平地を先導するガイダンスロボット「障害物回避先導ロボット」は、人が進む方向に障害物があると回避したり、段差があると教えてくれるロボットで、日本精工が産業機械や自動車部品で培ったセンサ技術を応用して開発した。盲導犬や介護犬の代用として、病院などの屋内での移動がスムーズに行えるようになる。屋内向けは16年の実用化を目指して開発を進めている。
モータの効率化に貢献する技術

さらに、国内のモータ高効率化規制が15年から欧州並みに引き上げられることで注目が集まる産業用次期高効率モータ(プレミアム効率モータ)に対応して、モータを中心にインバータなど最新のモータの省エネ・高効率化に貢献する関連技術・製品も注目のひとつ。大手重電メーカーなどが展示する。

省エネにつながる電子部品・要素技術として注目の次世代パワー半導体も各社が展示する。

パワー半導体は、電圧や電流の大きさを変えたり、交流電力と直流電力を相互に変換したり、電力の流れをコントロールすることで、エネルギーのロスを減らし、有効活用に貢献することから、家電、電気自動車、鉄道車両、風力発電、産業用機器まで、様々な分野で深く広く社会に入り込んで来ている。
最新トレンド紹介するセミナー

産業オープンネットワークやワイヤレス給電技術など注目の最新トレンドを紹介するセミナーも予定されている。

17日午後0時~4時50分までは、「産業オープンネットワークDAY」として、「産業オープンネットワークとは」で日本プロフィバス協会、「フィールドバスとは」でCC―Link協会、「産業用Ethernetとは」で
ODVA日本支部、「モーション制御用バスとは」でMECHATROLINK協会、
ETG/EtherCAT
Technology
Group、「安全ネットワークとは」でセーフティネットワークジャパンの各団体が解説する。

19日午後1時50分~3時25分までは、「ワイヤレス給電技術DAY」として、「ワイヤレス電力伝送技術の標準化動向とBWFでの取り組み」で東芝研究開発センター・ワイヤレスシステムラボラトリー庄木裕樹氏、「クアルコムのポータブル機器向けワイヤレス電力伝送技術」でクアルコムジャパン標準化グループ標準化部長石田和人氏が解説する。

そのほか、「世界に誇れる日本の匠技術ゾーン」では、日本のものづくりを取り巻く厳しい環境下でも、微細加工技術をはじめ独自の技術を武器に世界で確固たる地位を築き、世界中から注目を集めている企業7社(インパクト、エスエスケー、エルグ、オグラ宝石精機工業、カシワミルボーラ、クオルテック、中津山熱処理)の紹介も予定されている。

オートメーション新聞は、1976年の発行開始以来、45年超にわたって製造業界で働く人々を応援してきたものづくり業界専門メディアです。工場や製造現場、生産設備におけるFAや自動化、ロボットや制御技術・製品のトピックスを中心に、IoTやスマートファクトリー、製造業DX等に関する情報を発信しています。新聞とPDF電子版は月3回の発行、WEBとTwitterは随時更新しています。

購読料は、法人企業向けは年間3万円(税抜)、個人向けは年間6000円(税抜)。個人プランの場合、月額500円で定期的に業界の情報を手に入れることができます。ぜひご検討ください。

オートメーション新聞/ものづくり.jp Twitterでは、最新ニュースのほか、展示会レポートや日々の取材こぼれ話などをお届けしています

特集の最新記事8件

>FA・自動化、デジタル化、製造業の今をお届けする ものづくり業界専門メディア「オートメーション新聞」

FA・自動化、デジタル化、製造業の今をお届けする ものづくり業界専門メディア「オートメーション新聞」

オートメーション新聞は、45年以上の歴史を持つ製造業・ものづくり業界の専門メディアです。製造業DXやデジタル化、FA・自動化、スマートファクトリーに向けた動きなど、製造業各社と市場の動きをお伝えします。年間購読は、個人向けプラン6600円、法人向けプラン3万3000円

CTR IMG