松久(東京都葛飾区西新小岩4―6―7、GEL03―3694―1212、神谷一雄社長)はこのほど、エスジーエム(横浜市旭区矢指町1990、GEL045―953―3933、鳥屋和弘社長)とスイッチの相互販売で提携した。
“メードインジャパン"にこだわる専門メーカーの両社は、短納期・サービス体制など国内生産の利点である「安心」を共同でアピールしシェアアップを図る。
松久は、DIP(ディップ)スイッチ、スライドスイッチ、メンブレンスイッチなど各種スイッチの専門メーカー。DIPスイッチは国内の草分け的存在で、産業用を中心に知名度が高い。近年は基板実装事業にも積極的に取り組んでいる。スイッチメーカーが海外に生産をシフトするなか、国内生産に徹している。
一方、エスジーエムは、2009年設立。旧サガミ電子工業のスイッチ事業を引き継ぎ、自社ブランドスイッチの生産を開始した。開発・技術力に定評があり、現在、超小型検出スイッチ、傾斜センサースイッチ、超超小型DIPスイッチ、照光式スイッチ、押しボタンスイッチ、トグルスイッチ、ロッカースイッチ、スライドスイッチなどを製造販売している。同社は「100%国内生産で高品質・高信頼」を旗印に事業を展開。
両社は“メードインジャパン"にこだわるものづくり思想で一致し、製品も競合が少なく、補完による相乗効果が可能として相互販売に踏み切った。
中村浩松久営業部次長は「スイッチメーカー同士であるが、お互いが自社製品を補完できる今回の販売提携にはお客様にもメリットがある。エスジーエム製品の7・2ミリ角DIPロータリスイッチ、超超小型検出用スイッチの販売から始め、順次販売機種を広げていく。また、当社製品も大いに売っていただける」と今回の相互販売に期待を寄せる。