富士電機は、2013年度を初年度とした「中期3カ年経営計画」を策定した。「収益力の強化」と「成長基盤の確立」を基本方針に、最終の15年度の売上高8500億円、営業利益450億円、営業利益率5・3%を目指す。
富士電機はこれまで、器具、ディスク媒体、自販機事業などで構造改革を進め、利益体質の強化に取り組んできた。
13年度は「攻めの経営元年」と位置づけて、「エネルギー関連事業の拡大」「グローバル化」をさらに進める。また、収益力の強化に向け、事業活動に伴うあらゆるコストをゼロベースで見直すとともに、成長基盤の確立に向け、国内およびアジアで需要の伸長が期待できる産業インフラ、パワエレ機器、パワー半導体事業の拡大に取り組む。
方針の背景には、国内の社会・産業インフラの老朽化で、エネルギー投資(再生可能エネルギー・高効率火力)、老朽設備の更新投資、省エネ化に向けた投資が拡大するという見通しがある。
また、海外も、重点地域としているアジアのタイ、インドネシア、ベトナム、インドを中心に、インフラ投資、エネルギー需要増加に伴う電力投資、日系企業の進出加速に伴う設備投資が拡大すると見ている。
同社の12年度売上高は7458億円、営業利益220億円。15年度には、それぞれ1042億円、230億円の増加を見込み、営業利益率も2・4ポイントのアップを計画している。