開閉制御装置は2010年度からの好調を維持している。今年度4~5月の出荷額は、4月が前年同月比8・1%増、5月12・0%増となった。昨年の同時期は閉鎖形配電装置、分電盤が伸長したが、今年は監視制御装置が大幅な伸びを示しており、現在までのところ牽引役が交代している格好である。省エネ・新エネ設備投資の増加が背景にあると見られる。
昨年4月、5月は、産業用分電盤・住宅用分電盤の「分電盤」が前年比で30・5%増、42・0%増と伸長し、特別高圧・高圧配電盤・低圧配電盤の「閉鎖形配電装置」も同様に30・4%増、25・4%増と高い伸びを示している。
これに対し、昨年の「監視制御装置」は4月19・5%減、5月28・4%減と大幅に落ち込んでいる。「その他の開閉制御装置」もそれぞれ9・6%減、13・2%減である。
監視制御装置の急減は、製造業の設備投資減額による影響が大きい。
今年は、全体としては依然好調であるが、今年度第1四半期の4、5月の推移をみると、好調品目が大幅に入れ替わった。
特別高圧・高圧配電盤は11年度第1四半期から8四半期連続で前年度を上回ってきたが、今13年度第1四半期は前年度を下回る恐れが出てきた。低圧配電盤も12年度第1四半期まで好調であったが、第2四半期から前年度比で落ち込み、今13年度第1四半期もマイナスの可能性がある。
産業用分電盤は、11年度第2四半期から7四半期続けて前年度を超えている。累計でも11年度、12年度は2桁増加である。今年4、5月は伸びが鈍化しているが、しかしプラス成長を保っている。
住宅用分電盤も四半期で凹凸はあるものの、堅調である。今年度は消費増税の駆け込み重要が見込まれ、伸びを維持するものと見られる。
一方、監視制御装置は、11年度第2四半期から前年同期比で減少し、12年度第3四半期まで続いた。第4四半期に入り回復した。月別推移では昨年12月から今年5月まで6カ月連続して前年を上回っており、とくに今13年度に入り、4月28・0%増、5月39・7%増と急増している。
開閉制御装置は、今年度も社会インフラの整備促進、民間の設備投資により堅調に推移するものと見られる。