メガソーラー建設の足かせになっていたバンクの逆潮流制限が5月に緩和され、さらに今月23日から配電用変電所に逆潮流が発生するケースについても接続の申し込みが可能になった。こうした一連の規制緩和により、配電系統への接続が困難な状況は大幅に解消されるため、メガソーラーの普及に弾みがつきそう。配電制御システム業界にとって、メガソーラー向け電気設備の受注増加が見込まれる。今年3月に、新エネルギー財団新エネルギー産業会議は「太陽光エネルギーの普及促進に関する提言」をまとめた。
この提言では、「固定価格買取制度の施行以降、再生可能エネルギー電力の系統一接続の円滑化については、従来になかった全量配線に係る連系方式など、着実に進んでいるものの、導入量が集中する地区においては、配電系統の制約から希望設備容量が設置できない現象も発生している」として、従来、変電所でのバンク逆潮流が認められていない制限を緩和することに対して、費用負担のあり方および技術対応をすることを要望している。
これを受けて5月31日、バンクの逆潮流を認めることとするガイドラインおよび電技の解釈の改正を行っている。
対策内容は(1)電圧を適正に管理するための装置を設置するなどの対策を行うこと(2)配電用変電所に保護装置を施設するなどの対策を行うこととなっている。
経済産業省は7月22日、バンクの逆潮流対策のための事業者費用負担についても算出基準を設け承認。翌23日から、逆潮流が発生するケースについても接続の申し込みが可能になった。11電力会社は工事費を事業者に請求できる。
こうした一連の送配電連系に関する規制緩和により、メガソーラーの普及に加速がつくものと見られる。