黒田精工(黒田浩史社長)は、昨年11月の精密機械部品メーカーJenaTecグループ買収による経営統合のステップとして、直動関連機器とスピンドル製品の共通ブランド「KURODA
JENATEC」を立ち上げ、世界市場での販売を開始した。直動関連機器以外の製品は従来通りの「黒田精工/KURODA」で行う。
同社は、英国に本社を置き欧米を中心にJenaTecブランドで事業展開する精密機械部品メーカーAIPを総額約13億円で買収。AIPは、英国のJRT、ドイツのJGWT、米国のJTIの3社を保有し、リニアモーション製品、ロータリモーション製品などを設計・製造・販売。
AIPを買収後、地域と製品の両面でのシナジー効果と欧米を始めとするグローバル展開を加速するため、経営統合を進めてきた。今回の新ブランド立ち上げもその一環。
「KURODA
JENATEC」新ブランドのもとに、両社の技術やノウハウ、商品を集結し、生産面の最適化を図って、世界的な供給網とサービス体制を構築する方針である。
営業は、両社の製品群など新ブランドは品ぞろえが増えることにより、幅広い顧客層に対応できる体制が整う。
欧州市場では従来のJenaTecグループの組織を通じて顧客サービスを行うが、北米では両社の組織を近日中に統合する。また、日本とアジアでは黒田精工の組織を通じて製品を販売、サービスを行う。
同社では、ブランドの統合によって、欧米での工作機械、医療、自動化の分野や保守サービスにおけるJenaTecグループの実績が加わり、顧客へより一層の付加価値の提供が可能になったとしている。