第三者認証機関のテュフラインランド日本支社は、CYBERDYNE(茨城県つくば市学園南D25街区1)が医療用として開発したロボットスーツHALが、欧州医療機器指令(MDD)に適合しているとして認証した。日本発の革新技術を用いた医療機器としてロボット治療機器が、世界で初めて誕生した。
今後は、医療機器としてCEマーキングが貼付されたロボットスーツHALが、世界の医療機器市場の34%を占めるEU全域で、医療機器として自由に流通・販売できるようになる。
CYBERDYNEは、2004年に筑波大学発ベンチャー企業として設立。以来、世界最先端のサイバニクス(人・機械・情報系の融合複合)技術を駆使して、HALの研究開発とその社会実装に向け取り組んできた。
同社は昨年12月、革新的ロボット医療機器を製造するための医療機器の品質マネジメントシステムISO13485の認証を、また、今年2月には福祉用として世界で初めて生活支援ロボットの国際安全規格ISO/DIS13482の認証を取得している。
今回の認証には、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)生活支援ロボット実用化プロジェクトで研究開発した安全技術や、筑波大学/内閣府FIRSTプロジェクトで実施した臨床研究の成果が活用されている。
なお、サイバニクスは、サイバネティクス、メカトロニクス、情報技術を中核として、脳・神経科学、ロボット工学、IT技術、生理学、行動科学、心理学、法律、倫理、感性学を融合複合した新しい研究領域を意味する。