2011年度以前の太陽光発電設備の累積導入量は、住宅用太陽光が約440万kW、非住宅用太陽光が約90万kWであった。これまでは住宅用太陽光が先行してきたが、12年7月からの固定価格買取制度の開始に伴い、産業用太陽光発電システムやメガソーラーの導入が急増している。
12年度中に運転を開始した設備容量は、住宅用太陽光が126・9万kW、非住宅用太陽光が70・6万kWに達している。
非住宅用太陽光は、今年4、5月の2カ月間で運転を開始した設備容量が96・1万kWと、住宅用の27・9万kWを大幅に上回った。この勢いは今後とも続く見通しにある。
資源エネルギー庁が今年2月発表の「太陽光発電システム等の普及動向に関する調査」によると、固定価格買取制度により、中規模~大規模システムの導入が加速される。とくに、設備認定をした案件が今年度から本格的に建設ラッシュを迎えるとしている。また、メガソーラーは導入のスピードが穏やかになるが、数10kW~数100kWの産業用システムは旺盛な需要に支えられて、ボリュームゾーンとして成長していくという。
経済産業省は、今年5月末までに1937万kWの設備を認定しているが、着工の遅れている認定案件については発電設備の発注有無、発電事業者の決定有無などの実態把握を行い、着工の進捗を図る。
地方自治体も大規模太陽光発電所の候補地を確保、誘致に積極的に取り組んでいる。
こうした、固定価格買取制度、規制緩和、誘致など相次ぐ太陽光発電普及政策により、多種多様な業種から産業用、メガソーラー事業への参入が続いている。そのため、発電設備の設置は数年先まで高水準で推移するものと見られており、関連受配電盤も旺盛な需要が先行き見込める。