三菱電機はプログラマブル表示器(PD)の売り上げを前年度比10%以上増やす計画で取り組んでいる。PLC(プログラマブルコントローラ)と一体販売や、PDのリニューアルに対応した置き換え需要などを中心に展開する。また今月末から新シリーズの投入でさらに拡販を加速させる。
同社のPD「グラフィックオペレーションターミナルGOT1000シリーズ」は、大型の15型TFTフルカラータイプ(6万5536色)から超小型の3・7型STNモノクロ(白/黒)液晶タイプまで、機能、サイズ、用途に応じて5モデル(GT16、GT15、GT14、GT11、GT10)がそろっている。
豊富な機種に加え、国内シェアトップを有するPLCとの一体販売や、多くのPLC、PDがリニューアル時期を迎えていることに対応し、他社からの置き換え需要をターゲットにした取り組みが成果として上がって来ており、PDでも国内シェアトップに並んでいる。
対象市場も、堅調な3品(食品、薬品、化粧品)市場やエネルギー関連向けに加え、自動車関連の投資も増えつつあり、停滞していた半導体製造装置関連も回復基調で、先行き見通しに明るい状況が生まれてきている。また、販売方法もPDの機能アピールよりは、用途に応じた最適な使い方を提案するアプリケーションに重点を置いた展開を進めている。
9月30日からは新シリーズとして「GOT2000シリーズ」の「GT27モデル」14機種の販売を開始する。8・4、10・4、12・1の3つサイズで、パネル色も黒に加え、新たに白(8・4型を除く)もラインアップする。
そして最大の特徴は、スマートフォンやタブレット端末で使用されているマルチタッチ・ジェスチャ操作ができるようにしており、直感的に画面の拡大・縮小やグラフ、リストのスクロールなどが可能になる。
同社では、新製品投入により、今期のPD売り上げを加速させ、シェアアップも図る方針だ。