保護用/制御用回路を共存 三菱重工が画期的制御システム 機能安全-EC61508に準拠

三菱重工業は、機能安全の国際規格IEC61508:2010(SIL3)に準拠した制御システム「DIASYS

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4S(ディアシス・ネットメーション・フォース)」を開発した。この規格を、制御機能と保護機能を統合し全体でクリアした製品は世界的にも例が少なく、日本では初めて。また、2012年に制定された制御コントローラの機能安全規格IEC61131―6にも準拠しており、発電所向け制御システムとしては同システムが世界で初めて認証を取得した。認証機関はドイツのテュフズード。出荷開始は14年春の予定。
新制御システムは従来、専用制御システム内で独立させていた大型主要機器保護用の回路を、独立させることなく一般的な制御用回路と共存させ、約200種類の要素で演算回路を作ることができるのが大きな特徴。

演算部は最大4重化しており、安全のみならず、高い稼働性と保守性を実現でき、最大9万点の入出力信号を処理できる大容量性と、最速1msec(1000分の1秒)の高速処理に対応しており、従来よりも幅広い製品・機器で使用できる。

今回準拠したIEC61508は、各種プラントだけでなく、自動車、鉄道、航空機、FAなどの分野でも適用されており、同社が対応したSIL3は、火力発電・化学・環境などのプラント設備で求められる最高水準の安全レベルである。

三菱重工の制御システムDIASYSシリーズは、80年代から三菱重工製ガス/蒸気タービン、ボイラーなどの発電設備のほか、多様なインフラ製品や産業設備で使用され、これまで5000システム以上の納入実績がある。

なお、同システムは、11月に東京ビッグサイトで開催される「SCF(システムコントロールフェア)2013」の会場で展示する。

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