横河電機は、安全計装システム「ProSafe―RS(プロセーフ・アールエス)」の機能を強化した「ProSafe―RS
R3・02・10」を30日から販売開始する。同時に、差圧・圧力伝送器「DPharp
EJX」マルチバリアブルタイプの通信機能を拡張し、「ProSafe―RS」との連携を強化した新モデルも発売する。
価格は、ProSafe―RS(最小構成入出力点数50点)が500万円から、DPharp
EJXのマルチバリアブルタイプが37万円から。
販売目標は海外販売も含め「ProSafe―RSが2013年度1600システム、14年度1800システム、DPharp
EJXが13年度2050台、14年度2200台。
ProSafe―RSは、温度・圧力で体積が大きく変化するガスの流量管理のために、温度・圧力を一定の条件の流量に補正演算するフローコンピュータとして、AGA(アメリカン・ガス・アソシエーション)対応のガス流量演算機能を搭載。
これにより、安全度水準SIL3の高い安全性を保ちながら、安全計装と監視制御の双方を実現した。
また、ガス流量の補正演算には、差圧に加え、静圧・温度の値が必要になるが、DPharp
EJXマルチバリアブルタイプは、センサとしてこれら3つの値を1台で測定できる。
さらに、センサとガス流量の補正演算を行う機器との通信プロトコルにはModbus通信機能を追加したことで、ガス流量演算機能を搭載したProSafe―RSとDPharp
EJXを組み合わせて高性能・高信頼のガス流量管理を提案することが可能になる。
加えて、ProSafe―RSのコントローラと、中央に設置する監視装置の同社のSCADAソフトウエア「FAST/TOOLS」を結ぶ通信ネットワークには、無線や衛星通信などの狭帯域回線を利用できるよう、ネットワーク機能を拡張している。
これにより、狭帯域でも従来のリモートエンジニアリング機能を使用してプログラム変更などの保守が容易に行え、コントローラ内部に重要なデータを一時的に保持しているため、ネットワークが切れた場合にもデータの連続性が保たれ、質の高い遠隔監視が実現できる。