バーコード、RFID、バイオメトリクスをはじめとした自動認識機器関連のハードウェア・ソフトウェアを一堂に集めた展示会「第15回自動認識総合展―AUTOID&COMMUNICATION
EXPO2013」(主催=日本自動認識システム協会)が、9月25日(水)~27日(金)までの3日間、東京ビッグサイト(東4ホール)で開催される。出展社数は81社4団体246小間。開場時間は午前10時~午後5時。入場料は1000円(事前登録者及び招待券持参者は無料)。
自動認識技術は、従来からの「省力・効率」を求める分野に加えて、社会において人が安心して生活できる「安全・安心」の分野、物流・製造など現場の「見える化」の分野へも大きく広げている。
同展は「バーコード・2次元シンボル、RFID、NFC、バイオメトリクス、画像認識といったIDの最先端技術」と「ID技術を活用した、業務の効率化、省力化・コスト削減、安全・品質管理、顧客サービス向上のための自動認識ソリューション」の2本柱で構成され、毎年開催されている。
今回も、自動認識ベンダー、コンピュータ関連業界をはじめ、アパレル、飲料、食品、出版、流通、物流、医療、セキュリティ、公共関係など広範囲な業種の開発、企画、営業、情報システム、設計、生産管理、購買担当者などの来場が見込まれている。前回は約1万8000人の来場があったが、今回はそれ以上の来場が見込まれている。
「事例でわかる自動認識」を新設
特に今回は、出展企業の導入事例をパネルにして会場入り口付近に一堂に展示する「事例でわかる自動認識」を新設した。また、テーマコーナーの「きて・みて・さわって”自動認識”」では、ユーザー業界で導入が進む「物流システム」と「農業」での事例を紹介する。
「物流システム」では、日本物流システム機器協会の協力を得ている。
トーヨーカネツソリューションズが、国内導入800台超の実績を誇る、高能力・省スペースの高速入出庫システム「マルチシャトル」と、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)&AR(拡張現実)の最新技術を応用した次世代物流システムを紹介。
アイオイ・システムは、RFIDチップと表示を一体化した「見えるRFID」で物流工程の「見える化」を提案し、製造と物流で欠かせない自動認識用タグ(工程カンバン、配送ラベルなど)としての活用法と、具体的事例などを紹介する。
一方、「農業」では、農業・食品産業技術総合研究機構と生物系特定産業技術研究支援センターの協力で、10年の「第4回ロボット大賞優秀賞受賞のいちご収穫ロボットのデモ実演と映像を紹介。マシンビジョンで収穫時期と果柄を認識し、果実を傷つけることなく収穫を行えることをアピールする。
『ゾーン展示』では、【自動認識ソリューションゾーン】で、自動認識ソリューションにスポットを当て、4つのゾーンで構成しており、以下の企業が参加する。
「物流ソリューション」は、日本パレットレンタル、モトローラ・ソリューションズ、ユーザックシステム、「流通ソリューション」はアイメックス、システムプラン/カイザー、「生産ソリューション」は日立ハイテクマテリアルズ、「施設・オフィスソリューション」はアドソル日進、新日本電波吸収体、ボイスアイジャパン。
【NFCゾーン】では、非接触IC規格「Mifare」「FeliCa」やISO/IEC15693のRFタグなどと互換性がある近距離無線通信の国際規格NFCを紹介する。NFCは近年、日本国内でもスマートフォンへの搭載が進んでおり、コンシューマが読み取りインフラを持つ機会が増え、様々なシーンでの活用が広がっていくことが期待されている。
12年には商業施設や飲食店でのマーケティングツールとしての実証実験、駅や観光地での顧客サービスとしての実証実験が行われ、今後はヘルスケア製品との連動など、さまざまなシーンでの活用も期待されている。
今回は、NFC展示ゾーンに以下の企業が展示する。
アテナスマートカードソリューションズ、インフィニオンテクノロジーズジャパン、大日本印刷、凸版印刷、ピナクル。
「自動認識セミナー」も同時開催
展示会に併設して行われる「自動認識セミナー」は、13タイトル・トータル24講演が3日間予定されている。
いずれも講師は各界の専門家が切り口鋭く実例などを交えながら最新の自動認識技術について講義し、通常ではなかなか聴講できない内容となっている。
その他、出展企業によるプレゼンテーション、自動認識システム大賞受賞企業発表会、日本自動認識システム協会チュートリアルセッションなども予定されている。