IDECは、日本規格協会標準化貢献特別賞を受賞した。また、同社の藤田俊弘常務執行役員・技術戦略本部長が、経済産業省工業標準化表彰経済産業大臣表彰を受賞した。
日本規格協会標準化貢献表彰制度は、一般財団法人日本規格協会が、標準化と品質管理の普及促進に著しく貢献のあった個人・法人を表彰する制度。
IDECは、制御機器メーカーとして、事業戦略と連動した国際標準化を積極的に行うとともに、国際標準化の重要性について、失敗例・成功例を交えた講演を数多く行い、普及・啓発活動に取り組んでいる。
2006年には、経済産業省、日本規格協会支援のもと、日本主導で3ポジションイネーブルスイッチのIEC規格化に成功し、世界の生産現場の安全化に貢献している。
さらに、IECの上層機関IEC/ACOS日本代表委員や、産業用ロボットの安全規格「ISO
10218」の日本代表委員として活動するなど、国際標準化活動に積極的に取り組み、日本のプレゼンス向上と産業界発展に寄与したことにより、企業として初めての受賞となった。
一方、経済産業省工業標準化事業表彰制度は、国際標準化機構(ISO)や、国際電気標準会議(IEC)での国際標準策定や、JISの国内規格策定など、標準化推進活動に優れた功績を有する人材を表彰する制度。
経済産業大臣表彰は、工業標準の策定や具体的な製品・サービスが、特定の工業標準に合致しているかを評価する活動(適合性評価活動)
に、功績があった人材及び組織を表彰するもの。
藤田氏の受賞理由は、IEC/SC17B/WG3(低圧開閉装置および制御装置)に日本代表として参画し、3ポジションイネーブルスイッチの国際規格化を提案。
06年には、IEC60947―5―8として、日本発の国際安全規格のIS化に成功。これにより、世界の主要ロボットの安全操作装置として同スイッチが使用されはじめ、日本の世界シェア拡大と、生産現場の安全化に貢献した。
さらに、こうした経験を踏まえ、事業戦略と連動した国際標準化戦略の重要性に関する講演や講義を数多く行うとともに、国際標準化に関する普及啓発、人材育成に熱心に取り組んだ。