日本配電制御システム工業会(JSIA、丹羽一郎会長)は、太陽光発電システムをテーマに「技術セミナー」を、11月21日に浜松町東京會館で開催する。
工業会会員のほか、一般参加もできる。配電制御システムと関連が深い産業用太陽光発電の設置が増えており、タイムリーなセミナーに関心が高まっている。
太陽光発電設備の導入が順調に推移している。特に産業用の伸びが目立ってきている。固定価格買い取り制度後の昨年7月から今年3月末までの累計導入状況は、住宅用が96・9万kW、産業用が70・4万kWであったが、今年4月から6月末の状況は産業用が141・6万kWで、住宅用の41万kWを逆転した。今後も産業用の伸びが見込まれている。
産業用太陽光発電設備には、キュービクル、配電盤、接続箱、分電盤、監視システムなどが使用されており、配電制御システム各社は太陽光発電に期待を寄せている。
こうした再生可能エネルギーの新たな動向に対し、JSIAでは制御・情報システム部会の名称を「制御情報・新エネルギー部会」(田原博部会長)に変更、合わせてマイクログリッド研究委員会、産業用ソーラーメンテナンス研究委員会を立ち上げた。また、高電圧直流回路に関する調査研究にも乗り出している。
制御情報・新エネルギー部会による技術セミナーは、毎回多くの受講者を集めているが、今回は注目のテーマだけにさらに増えそうである。
なお、時間は午後1時30分~4時30分。定員60人。
セミナー内容は次の通り。
▽午後1時40分~2時30分=太陽光発電システムのメンテナンスの課題=トラブルの実態、対応など(西川省吾日本大学理工学部電気工学科教授)
▽午後2時40分~3時30分=蓄電設備の最近の動向と課題、並びに活用時の留意点(長田章電池工業会部長)
▽午後3時30分~4時20分=太陽光発電システムにおける雷保護=太陽光発電システムの雷被害の現状とリスク、保護に関する規格制定動向など(森井信行NTTファシリティーズ研究開発本部主任研究員)。