新素材「CFRP」使い試作品タキゲン、商品化へマーケティング開始

タキゲン製造(東京都品川区西五反田1―24―4、TEL0800―222―2004、瀧源愛子社長)は、新素材として炭素繊維強化プラスチック(CFRP)による製品づくりに取り組んでいる。ハンドル、蝶番など試作品を完成、商品化に向けてマーケティング活動を始めた。

CFRPは、軽量ながら強度、弾性率に優れる物性を持つほか、環境負荷の軽減やリサイクルが可能なことから、新素材として注目され、航空機、自動車、宇宙産業、医療機器、産業機器など様々な分野で応用が進んでいる。

同社は、産業用・工業用金物メーカーとしてIT、交通、健康、エネルギー、農業、環境関連などのハンドル、錠前、取付金具、留め具、セキュリティ関連部品などを製造販売している。

近年は、同社製品の用途が多岐にわたり使用環境が複雑・複合化してきたため、新素材の研究開発に注力している。すでに、スーパーステンレス、チタンで製品化を終え、沿岸施設や海洋関連機器、化学プラントで採用されている。

現在、次世代素材といわれるCFRPに注目、研究を強化している。

CFRPは、炭素繊維にプラスチックを含浸したのち硬化させて成形した複合素材。プラスチックは、軽量という特色を備える半面、弾性率が低く構造材として不向きであった。他方、炭素繊維は、鉄に比べ1/4の比重と10倍の強度を持つため、軽量ながら金属の
剛性や強度を備えている。

両者の物性を生かすため、プラスチックに炭素繊維を混入し補強して出来た材料がCFRPである。軽量で高強度な材料として注目されている。

同社では、CFRPを素材にしたオートロック平面ハンドル、扉用厚口平型蝶番、平型蝶番、留め金を完成、マーケティング活動を開始した。各種展示会では「錆びない、割れない、軽い」など反響が大きいという。

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