昭電(東京都墨田区太平4―3―8、TEL03―5819―8373、太田光昭社長)は、ラック用免震装置「SD―6」を発売した。価格はオープン。年間50台の販売を計画。
新製品は、直下型地震(短周期地震動)から長周期地震動までのあらゆるタイプの地震動に対応して、データセンターやサーバールーム内のラックや設備を地震から守ることができる。
地震力の大きい直下型地震動に対しては、ワンウェイクラッチとトルクリミッターを回転させることで、地震によるエネルギーを効率的に熱エネルギーへ変換して振動を抑制。
一方、長周期地震動のような地震力は小さいが、移動量を増幅させる地震動に対しては、免震装置の移動量を最小限に抑えるメカニカルストッパーとして機能を発揮する。
しかも、埼玉大学と共同開発した独自の免震機構の採用で、トルクリミッターの摩擦抵抗値を自由に調整でき、積載荷重に合わせて重量タイプ(500~1200キログラム)と軽量タイプ(100~500キログラム)をラインナップしている。
さらに、従来から販売している短周期地震動対応免震装置「SD―5
タイプⅡ」と幅、奥行きが同寸法のため、置き換えが容易になっている。
一般的な長周期地震動対応免震装置は、変位量を多く取ることで免震対応しているが、広いスペースを要することや長周期地震動の特性によっては変位オーバーの可能性があるなどの課題が多かった。
同社では、変位量を従来の免震装置(SD―5
タイプⅡ)と同様の200ミリ以内に抑えながら、直下型地震動で十分な免震効果を発揮させるとともに、長周期地震動では移動しない構造を実現した。