日本配電制御システム工業会(JSIA、丹羽一郎会長)は、配電制御システム検査技能審査試験を10月19日、全国8会場で一斉に実施した。配電制御システム検査技士に対する評価が年々高まっており、今年も257人(申請者数)の技術者が資格取得に挑戦した。
JSIAは1995年7月、配電盤類の検査技術者の知識、技能水準を審査証明し、技術者の職業能力の向上と社会的、経済的地位の向上に役立てることを目的に制度を新設。同年10月に配電制御システム検査技能審査試験を実施し、その後毎年行っている。
合格者には「配電制御システム検査技士」の称号が与えられるため、配電盤類の検査業務に従事する技術者にとって誉れとなる資格である。それだけに試験は難しく、昨年の合格率は1級が38・4%、2級が45・5%である。
今年の試験には、1級が104人(申請者数)、2級が153人(同)の合計257人が受検に臨んだ。
試験は1級、2級ともに学科と実技試験がある。学科試験は1級、2級とも多肢択一法。実技試験は、筆記試験およびテスタを使用した模擬回路の短絡・開放の点検作業。
受検者は、物音ひとつしない緊張感のなかで学科と実技に取り組んだ。筆記試験問題内容に腕を組んで考え込む姿や一気に鉛筆を走らせる人それぞれいたが、後ろ姿は一様に気迫が漂う。実技の回路検索では、試験場に用意してある点検盤にテスタを使って短絡・開放を一心不乱に点検していた。
難関の合格発表は12月。