三笠製作所、米社と業務提携海外での制御設計事業強化

【名古屋】三笠製作所(愛知県丹羽郡扶桑町大字斎藤字宮添166、TEL0587―91―3661、石田繁樹社長)は、米国の制御設計メーカー、IST
Engineering(本社=カリフォルニア州シリコンバレー)とこのほど業務提携、海外での制御設計事業を強化する。

三笠製作所は、国内・欧州・北米の各規格に対応した電気設計などを行っている制御盤メーカー。近年、直接の納入先である日本国内の機械装置メーカーが海外への輸出を増やしており、こうした動きに対応して海外規格に適合した制御設計をハード・ソフトの両側面で強化するため、米国の同規模の町工場と業務提携することにした。

提携により、取引先の国内メーカーが海外出荷時に必要とする煩雑な北米・欧州規格の安全回路の構築や制御プログラムなどの要件が網羅できるようになる。

また、IST社は制御盤の筐体を製造する板金工場も保有しており、筐体製造から制御盤製造まで(回路設計、PLCプログラミングなども含む)の全ての業務が行える。

さらに、機械装置の電気工事や試運転にも対応できるため、今後は三笠製作所の顧客である機械装置メーカーからの、北米での制御盤製造依頼や、機械装置を北米に出荷した際のサポートもIST社を通して可能となる。

また、同社とは人材交流の話も進んでおり、三笠製作所から若い設計者がシリコンバレーに渡り、2~3年間、英語を覚えながらシーメンス、アレンブラッドリーやABBなどの制御装置のプログラムを習得し、帰国後に日本国内での受注活動に結び付けていく。

制御盤の海外規格を網羅できる制御盤メーカーは国内にあまりなく、また、欧州・北米の制御装置のプログラムを行える人材も多くない。

これらの業務を一括して請け負うことで、グローバル化が進む国内製造業において差別化を図っていく。

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