三菱電機は、次世代シーケンサ(プログラマブルコントローラ)として、「MELSEC
iQ―Rシリーズ」のCPUユニットなど各種ユニットを開発した。6日から開催の「システムコントロールフェア」に展示し、2014年6月から発売を予定している。
新シリーズは、製造業のTCO(総所有コスト)削減とセキュリティー強化に対応しているのが、大きな特徴。
新開発の高速システムバスで、同社現行Qシリーズの約40倍の処理能力と速度を実現しており、基本命令は0・98nsの高速処理となっている。
また、ローカルデバイス、ラベル、FB(ファンクション・ブロック)など、IEC61131―3に準拠したプログラムを構造化・部品化するための機能を使いやすくしながら、次期のエンジニアリング環境の「GX
Works3」と組み合わせ使用することで、プログラム開発工数の削減を図っている。
さらに、制御セキュリティー対策として、「セキュリティーキー認証機能」や外部からの不正アクセスを防ぐIPフィルタ機能を搭載して、ユーザーのプログラム資産流出を防止している。
しかも、現行Qシリーズ資産の継承ができるように、ユーザーが蓄積してきた現在のプログラムが流用できるなど、ユーザーのソフトウェア資産を有効活用することで、設計工数の短縮を可能にするとともに、現行Qシリーズの各種インテリジェント機能ユニット、Ⅰ/Oユニット、端子台、ネットワークユニットなども使用でき、現在の設備/装置のスムーズなリニューアルが可能になる。
そのほか、システム異常など任意のタイミングでシーケンサの内部データをSDカードに自動保存するメモリダンプ機能や、プログラム更新やRUN/STOP操作などシーケンサへの操作をCPUユニットに自動保存する操作履歴機能などで、トラブル時のメンテナンス工数を削減できる、CC―Link
IEフィールドネットワークで接続することで、シーケンサの各ユニット全体が同期して動作するため、制御のばらつきを抑制でき、安定した製造品質を実現できる、などの特徴を持つ。
プログラム容量は、40、80、160、320、1200Kステップとなっている。