「システム
コントロール
フェア(SCF)2013」(主催=日本電機工業会、日本電気制御機器工業会)と、「計測展2013
TOKYO」(主催=日本電気計測器工業会)が、11月6日(水)から8日(金)までの3日間、東京ビッグサイト(西1、2ホール)で開催される。開場時間は午前10時から午後5時まで。入場料は一般1000円、学生無料。招待券持参者および事前登録者(同展Webサイトに登録)は無料。展示規模は、SCFが118社(600・5小間)、計測展が71社(283・5小間)で、これに学生展示コーナー14小間を合わせると898小間と、過去最大規模。併催事業として、講演会、ランウドテーブルセッション、SCF技術講演会、JEMIMA委員会セミナー、アトリウムステージ、出展者セミナーなどが連日開かれる。産業界の設備技術者および開発研究者、経営者、営業・資材担当者、一般ユーザー、大学・教育研究者、関係官公庁を中心に約5万人の来場が見込まれている。
FAの最先端技術を紹介
両展は今回から、「オートメーションと計測の先端技術が集う」の統一メッセージを掲げ、初めて同一会場内で一体開催する。
SCFは、国内唯一のFAの専門展示会で、1988年に第1回を開催してから、今回は2年ぶり17回目となる。今回のテーマは『ひとへ、地球へ、未来へ、ものづくりイノベーション』で、人と環境に配慮しつつ、安全・安心を創造する最適な制御システムやソフトウェアからコンポーネントまでを一堂に集め、社会と産業の未来へ向けた最先端技術を紹介する。
SCFでは、世界規模での地球温暖化防止およびエネルギー需給ひっ迫に伴う「環境・省エネ」対策、生産現場におけるIT技術の浸透並びに制御の複雑化などによるマイクロプロセッサーやソフトウェアを用いた「機能安全」への取り組みなどを紹介し、わが国が得意とする「ものづくり」の現場での多様なニーズに応える最先端の制御技術を広く世界に発信する。同時に、幅広い分野からの来場者増を図ることで出展者、来場者、双方により多くの商談の機会提供を狙っている。また、科学技術を担う次代の若い人や海外からの来場者との交流も深める。
”はかる”を通じ見える化
今回から一体で開催する計測展は、「計測と制御」の最先端技術と製品が一堂に集まる専門展として今回で35回目になる。今回も「計測と制御で創る未来の地球」のテーマを継承し、PA・FA用計測制御機器や電子測定器環境計測器や放射線計測器など、フィールドレベルからコントロール、経営管理までの課題解決ソリューションを提供する。”はかる”を通じ、あらゆる産業の見える化に貢献する最新技術が集まる。
今回、初めての同一会場内での開催で、併催企画も盛りだくさんな内容で予定されている。
西ホール中央のアトリウムステージでは、日本の底力を紹介する「かっこいいニッポンの技術」と題し、活気に満ちたトークショーを毎日上演する。女子アナウンサーと解説委員が、(1)知能化する産業用ロボット(2)正しい放射線の測り方(3)技能オリンピックを題材にした次世代人材育成(4)高齢者の安全安心を支える(5)工場とスマートグリッド(6)中小企業の省エネ推進の―6つの現場取材リポートの映像を交えながら、オートメーション・計測・制御技術がわれわれの生活にどのように貢献しているのかを分かりやすく紹介する。
アトリウムには未来の担い手である学生に向けた「学生コーナー」も設けている。展示・研究発表、アワード、業界研究セミナーで構成しており、展示には、全国各地の大学・高専から14校が参加し、オートメーションと計測・制御に関連する最先端の研究発表を行う。
アワードでは、オートメーションと計測・制御に関する将来的技術や応用技術について大学・高専の研究室が研究発表を行う。優れた研究には研究奨励金を授与して表彰し、研究を支援する。
7日開催の学生ラウンジでは、未来の産業界を担う理工系大学生・大学院生向けにオートメーションと計測・制御に関係する業界で働くことの魅力を伝える業界研究セミナーを開催し、業界の魅力をアピールする。
2基調講演と3特別講演
講演会は、2つの基調講演と3つの特別講演を開く。
基調講演は、6日午前11時からコマツ代表取締役会長野路國夫氏が「ものづくりの現場からの提言~コマツの強みを活かした成長戦略~」、7日午後3時30分から内閣府総合科学技術会議常勤議員久間和生氏が「日本の科学技術イノベーション戦略~産学連携へのメッセージ~」と題して行う。
特別講演は、6日午後2時からTerra
Motors代表取締役社長徳重徹氏が「二輪からはじまるEV革命~世界を変えていくという気概を持って~」、8日午前11時から宇宙航空研究開発機構イプシロンロケットプロジェクトマネージャー森田泰弘氏が「新たな宇宙時代の幕開け、新型イプシロンロケット~世界最先端の工学技術と最高のチームを結束して~」、同午後3時30分からタニタ代表取締役社長谷田千里氏が「下請け電機メーカーが、一大健康ブランドになったワケ~タニタ式”はかる”の発想転換~」と題して行う。
また、7日午後0時30分からはラウンドテーブルセッション「日本のものづくりの未来が見える~人間の感性と先端技術の融和、ものづくりの現場で発揮される日本人の強み~」をテーマにして、5人のパネラーを招聘し討論会が開かれる。日本のものづくりの「優位性」とは何か、それを維持・伝承・発展させるためには、世界の舞台で日本のものづくりを競争優位に導くためには、など日本のものづくりの将来を熱く議論する。
6日午後1時からは計測展2013特別講演、8日午前10時30分からは制御セキュリティセミナー、8日午後2時30分からはSCF2013特別講演会も、それぞれ予定されている。
さらに、SCF2013技術講演会は10のテーマで、JEMIMA委員会セミナーは8つのテーマで3日間開かれる。
80テーマで出展者セミナー
その他出展者セミナーは80テーマ(SCF16、計測展64)で予定されている。今回はセミナー時間を今までの2倍の1テーマ50分に増やしており、じっくりと説明を聴くことができる。
なお、同じ会期で東京ビッグサイト東ホールでは、「2013国際ロボット展」「VACUUM2013」「第13回SAMP先端材料技術展」も開催されており、相互入場できる。