安川電機は、医療やバイオ研究分野における試薬や検体の分析前処理作業向けに最適化した新型双腕ロボット「MOTOMAN―BMDA3」を開発、12月から販売開始する。価格はオープンで、2015年度に約100台の販売を計画している。
新ロボットは、最大リーチ725ミリを確保しながら、本体質量60キログラムと同社従来機種(SDA10=最大リーチ720ミリ、本体質量220キログラム)に比べ大幅な軽量化を図った。
また、バイオメディカルの研究現場で人とともに働くための親和性を考慮して、清潔感・上質感のあるデザインを採用するとともに、表面の拭き取りやすさを考慮し、外表面がフラットな形状になっている。しかも、特殊な塗装と表面処理により、過酸化水素水洗浄(拭き取り洗浄)と、クリーン度はISOクラス6に対応するなど、優れた衛生管理設計となっている。
主な用途は、プロテオミクスのための分析前処理作業、遺伝子解析のための分析前処理作業、再生医療分野を含むスクリーニング作業など。
バイオメディカル分野における創薬・製薬・臨床検査などの研究・開発の現場では、人手による作業が多いため、実験データの精度と再現性にバラツキが発生しやすく、また研究者が日々の繰り返し作業に追われて本来の研究・開発業務に注力できないといった潜在的な課題がある。
これらを解決するため、同社は産業技術総合研究所創薬分子プロファイリング研究センターと共同で、バイオメディカル用途の新型双腕ロボットを開発したもの。