サンワテクノスは、タイでの事業拡大に向けて、人員の増員などで販売体制を強化し、タイでの今期売り上げ60%増を目指している。
同社はタイ・バンコクに現地法人「サンワテクノタイランド」を設立しているが、自動車関連をはじめとした日系企業の進出が増加しており、生産ライン用のシステム製品や制御盤製作などの受注が増えている。
このため、昨年暮れから子会社で制御機器の設計などを行うサンワテスコムの社員1人をこうした受注品への技術指導に対応するため駐在させるとともに、現地従業員も今年末までに20人体制にして、1年間で2倍強に増員する。
サンワテクノタイランドの2013年3月期の売り上げは約10億円(前期比23%増)。14年3月期の第2四半期までの売り上げは同16%増となっているが、下期以降こうした取り組みで16億円まで増やす計画だ。
タイは、自動車関連を中心に、日本や中国などから生産を移管し、拠点を拡充していることからこうした動きを追い風にして、事業拡大を進めていく。
同社は、今期から16年3月期までの第8次中期経営計画「JUMP1200」を推進し、連結売上高1200億円、売上高経常利益率3・5%以上を継続的に確保することを目指している。
14年3月期第2四半期業績は、売上高が475億7400万円(前年同期比17・1%増)と第2四半期累計では過去最高と好調で、営業利益13億6600万円(同22・6%増)、経常利益14億9100万円、四半期利益9億2000万円(同30・6%増)となっている。
通期でも売上高は980億円(同11・0%増)と過去最高を見込んでいるが、利益などは増益ながら、期初の予想からは若干下方修正している。
山本勢社長は「下期は来年ぐらいから明るさが見込めるが、現状は国内需要が伸びていない。パワーコンディショナーも、中小は動いているが、大口が伸び悩んでおり、来年1~3月に戻って来ることを期待している」と語っている。
横河電機の子会社、ヨコガワ・アメリカは、米国のUSGC石油化学プロジェクト向けに制御システムを受注した。受注額は未公表だが、北米向けプロジェクトとしては過去最高額という。
USGC石油化学プロジェクトは、シェブロン・フィリップス・ケミカル・カンパニーがシェールガスなど米国産の天然ガスを原料とするエチレンプラント1基とポリエチレンプラント2基を建設する内容。エチレンプラントは、年産150万トンの生産能力をもつ世界最大級のプラントで、テキサス州ベイタウンにある同社のシダー・バイユープラントの敷地に建設する。ポリエチレンプラント2基は、年産50万トンの生産能力をもち(計100万トン)、同州オールド・オーシャンにある同社のスウィニープラント近隣に建設される。
納入する主な製品は、統合生産制御システム「CENTUM
VP」、安全計装システム、分析計とサンプリング装置及びそれらを収納するアナライザハウスなど。