友人が交通事故を起こした。自動車を運転中、交差点で速度を落とし左折する際に、壁面に衝突したのだが、通行人がいなかったので、幸い人身事故に至らずに済んだ。事故現場で、ろれつが回らない様子から救急車が呼ばれ、病院に運ばれたが、原因は運転中に脳梗塞が発生したため。その後、本人は車の運転がトラウマになった。
近年、自動車は事故防止装置がどんどん導入され急速に進化している。ITとハードの融合化技術の成果は、無人運転の実現の直前にまできている。ハードにソフトを付加した車のエレクトロニクス技術は、車の知能を向上させるだけでなく、安全運転の領域を超え、医療機器、機械の劣化診断、介護ロボットなど色々な分野で応用されつつある。
先週、日本開発工学会による製造業とサービス業の融合化シンポジウムが催された。電機業界の方向性のテーマでは、日立、東芝など総合電機メーカーは、ものづくりから「コト」づくりへ、専門メーカーはものづくりから「解」づくりへ向かう。平たくいえば、総合電機メーカーは運営・保守サービス、出資事業を取り込み、専門メーカーはソリューションサービスの展開に進む。
両者に共通する課題は、サービス業との共同事業展開である。その具現化に欠かせないのが、エンジニアリング会社をパートナーとして共同することである。これまでも、FA制御業界はエンジニアリング会社と取引があるが、一歩踏み出したビジネスモデルである。長い付き合いとなるので、パートナー会社の見定めが大切である。