安川電機は、パラレルリンク機構を採用したロボット「MOTOMAN―MPP3」を21日から販売開始した。また、ピッキング用新アプリケーションソフト(MOTOPICK)を12月20日から販売開始する。いずれも価格はオープンで、パラレルロボットシリーズ全体で年間400台の販売を計画。用途は、食品・薬品・化粧品等の小物製品およびその中間製品の搬送・整列・箱詰など。
新製品は、1分間に決められた動作を何回行えるかという単位(cpm)が、1キログラム可搬重量設定で230cpm、3キログラムで150cpmとクラス最高速の搬送能力を実現。
また、先端軸(T軸)の許容慣性モーメント値を高めることにより、高イナーシャがかかるような2個取り用のハンドなどの取り付けも可能なため、複数個(2~3個)のワークを一度にピッキング出来るハンドが取り付けやすく、ロボットの搬送能力をより向上させることができる。
さらに、マニピュレータの中心に配管、配線用の中空穴(φ80ミリ)を設けたことで、配管、配線作業が容易になり、しかもカバーで覆われていない関節部(ボールジョイント部)に日本食品衛生法認証の自己潤滑樹脂を採用しており、グリース落下などの衛生に関する懸念がなくなった。
ピッキング用新アプリケーションソフトは、従来PCで行っていた処理をロボットコントローラ内で行うことを可能にしたことで、PCとの接続が不要になり、将来的にはオープン化する予定のため、機能追加が容易に行えるようになる。
また、システム構築や運用をサポートするセットアップサポート用PCソフトも提供することで、セットアップに不慣れな人にも設定漏れなどがなく容易に作業可能。
そのほか、取りこぼし防止機能、品種混在対応機能、コンベヤ速度制御機能などの拡充も行っている。