半導体製造装置・部品材料の世界最大級の国際展示会「セミコン・ジャパン2013」(主催=SEMI)が12月4日から3日間、千葉市の幕張メッセ(1~6ホール、国際会議場)で開催される。日本が世界に誇る半導体製造関連産業が集結する同展には、約20カ国・地域の約700社・団体が約1600小間の規模で最新情報を発信する。開場時間は午前10時~午後5時。入場は無料。
今年37回目の開催となる同展は、半導体製造の前工程ゾーン、後工程・総合・材料ゾーンを中心に、先端エレクトロニクスパビリオン、先端製造技術パビリオン、化学物質管理対策パビリオン、精密加工パビリオン、中古装置パビリオン、サプライチェーンパビリオン、国・地域・自治体系パビリオンなどが設けられている。
このうち、国・地域・自治体系パビリオンは、ドイツ、東北、九州、大田区(東京)、ベンチャー企業の各パビリオンが設置され、特に東北パビリオンには31の企業・団体・自治体が出展、東北のものづくり企業の集結状況と産業基盤の強さをアピールする。
各種セミナーも盛りだくさんのプログラムで3日間企画されている。
オープンニングキーノート、GASフォーラム、3D―ICサミット、OSATエグゼクティブフォーラム、450ミリエグゼクティブフォーラム、PEサミット、ITRSフリーフィングセミナー、みらいビジョンフォーラム、米国大使館協賛フォーラムをはじめ、SEMIテクノロジーシンポジウム、招待講演、ビジネスプログラム、SEMIスタンダード関連プログラム、ネットワーキングイベント、出展者セミナーなど多彩となっている。
このうち、450ミリエグゼクティブフォーラムは、450ミリへの移行に伴い、業界の構成、サプライチェーン力学、設備投資の集中、将来の研究開発の能力といった、現在の半導体製造産業の数多くの面に影響を及ぼすことが考えられ、関心の高いテーマの一つだ。
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日本半導体製造装置協会(SEAJ)がまとめている、2013年度から15年度までの半導体製造装置及びFPD(フラットパネル・ディスプレイ)製造装置の日本製装置需要予測によると、13年度の半導体製造装置は前年度比10・2%増と2桁の伸長となり、FPDも35・0%の大幅増となり、12年マイナス分を取り戻す。
この結果、両方合わせた13年度の需要は14・4%増の1兆4148億円になると見ている。
半導体製造装置は、12年度が18・6%減の1兆284億円であったが、13年度は2桁増の1兆1328億円、14年度は11・6%増の1兆2648億円、15年度4・7%増の1兆3243億円と3年連続でプラス成長を予測している。12年度~15年度までの年平均伸び率は8・8%となる。
半導体製造装置は、ユーロ圏経済は低迷するものの、米国経済が緩やかに回復速度を上げていることから、ファウンドリィの積極的な投資の継続が見込まれている。13年後半からはメモリ需要の回復でメモリメーカーの積極的な投資が期待できるとしている。
FPDは12年度が35・7%減の2089億円と大幅なマイナスとなったが、13年度は逆に35・0%増加して、2820億円になると予測している。大型パネルの最大の需要市場であるTV市場は、1桁成長でパネル価格も低迷しているが、スマートフォンやタブレット向けの高精細・中小型パネルは、数量・金額市場ともに高い成長率が続く。13年後半から14年にかけては、中国・韓国の新規ライン立ち上げが計画され、大型投資が見込まれている。
また、有機ELはスマートフォン向けが急成長しており、今後は韓国のみでなく台湾や中国でも多くの投資計画が予定されている。
こうしたことから、14年度は6・4%増の3000億円になるが、15年度は15・0%減と再びマイナスの2550億円が見込まれている。12年度~15年度までの平均伸長率は6・9%としている。