サーボモーター市場は、半導体製造装置や工作機械などの生産回復を受けて、急速に立ち上がりを見せている。
日本電機工業会(JEMA)は、2013年度の生産見通しを前年同期比103・2%の703億円で、上期は前年を下回るとしていた。しかし、上期の実際の生産は112・9%と2桁の増加となり、20ポイント近い大幅な伸びを見せた。これを支えたのは半導体製造装置や工作機械市場などの回復が大きいが、背景には為替が円安に振れ輸出が伸びたことが挙げられる。また、人件費上昇もあって中国などアジアの新興国で自動化投資を増やしており、ロボット向けなどの需要も大きく貢献している。
14年度もこの基調が継続するものと見られ、特に中国市場は昨年以上に拡大が見込まれることから、大きく上振れし、一挙に1000億円台乗せも予想される。
サーボモーターは主に、位置決め用途として使用されており、高機能化、小型・軽量化、高速応答、高精度化、位置決め時間の短縮化などが進んでいるほか、ネットワーク化、モジュール化などがポイントとなっている。
エンコーダレス化やレアアースレスなど、新しいニーズを求めての開発が意欲的に取り組まれている。
さらに、回転タイプに加え、リニアサーボ、モーター/アンプ一体型や、PLC機能搭載、セーフティ機能の充実なども進んでいる。
需要地生産を目指したグローバルな地産地消も今後、増加してくるものと思われる。