FA分野におけるPDは、各種コントローラの稼働監視やモニタリング、制御指示を行うタッチパネルディスプレイとして需要が拡大している。日本電気制御機器工業会(NECA)の出荷統計によると、400億円強の市場を形成している。
PDは、各制御機器の情報を「見える化・活かせる化」し、情報を膨大に伝達することが可能で、機器の有効情報を最大限に生かすソリューションシステムとして市場が拡大している。
PDの需要先である半導体製造関連は、昨年から設備投資が動き出し、今年も伸びが期待される。電子部品関連はスマートフォンやタブレット向けの設備投資が活発だが、全体的には横ばいで推移している。
自動車関連は昨年に引き続き堅調に推移しており、食品・医薬・化粧品の3品業界は安全な製品を提供するため、工場で「見える化」を推進しており、表示機器の需要拡大につながっている。
民生分野でも不特定多数の人が多様な情報取得や操作が行えるので、ビル監視や駐車場、公共設備、アミューズメント設備、さらに農業分野など幅広い分野で使用されている。
最近では、省エネ・蓄エネの観点から、マンションや一般住宅などのエネルギー管理システムとして導入されており、計測したい箇所へ簡単に設置できる無線型電力監視表示器も好評だ。
一方、海外では、中国を中心に東南アジアや新興国市場でPDの需要が伸びており、米国では工作機械やロボット向けに需要が拡大している。