2013年度の国内経済は、アベノミクスの効果として、極端な円高の是正、インフレターゲットを含めた景気刺激によるGDP成長などの変化が表れた現れた1年だった。しかし、製造業のグローバル競争力強化には改めてエネルギーの課題が浮き彫りになり、国内への設備投資意欲はまだまだ不透明といわざるを得ない状況にある。海外経済は、欧州、米国、中国、東南アジアなど、各国やエリアで予測し難い、まだら模様の状況となっている。このような環境の中で、当社は12年から「顧客・社会の長期パートナーとなることを目的とする技術・製品を基盤とした”ソリューション展開”」「地域の拡大と質的な転換による”グローバル展開”」「環境変化に対応する”学習する企業体”への組織的な変革」という3つの視点で事業目標を定義し、成長戦略を描いて具体策を推進してきた。本年はさらに加速させる。
そのひとつが、新たにazbilグループに加わった空圧関連機器メーカーのアズビルTACO、米国の渦流量計メーカーであるアズビルボルテックとの連携強化である。今後も、メーカーとしての商品企画開発力・生産技術力を結集して、グローバル競争に打ち勝っていくための商品提供力をより一層高めていく。また、顧客の現場の安全・安心への貢献として、従来から推進している新JIS対応の燃焼完全機器を始め、アズビルトレーディングとともに、機械安全、現場オペレーションの安全、さらには、操業の安全・安心に関するコンポーネント機器、ソリューションを提供するシステム商品のラインアップを拡充していく。
エネルギー課題への取り組みは、工場から建物まで含めてazbilグループの統一ブランドとして展開しているエネルギーマネジメントソリューション事業ENEOPT(エネオプト)で、エネルギーの需給を連携し、最適に制御する取り組みなどを加速していく。