今期は、中期計画の重点テーマである新規事業の拡大に取り組んでおり、順調な立ち上がりを見せている。今年は制御にターゲットを絞った商品戦略を着実に進めるとともに、新規事業のさらなる拡充を目指す。
新規事業では、メガソーラー事業が軌道に乗りだした。当社のメガソーラー事業は、システム設計からハード/ソフトウェアの提供、メンテナンスまでワンストップサービスで提供するもので、大きなビジネスに成長している。
今年は兵庫県佐用町との間で、年間発電量533万kWh規模の発電事業を本格化させる。太陽光発電など再生可能エネルギーの普及に伴い、AC/DCの使い分けが進むことも予想され、こうした新しいニーズに当社の技術が寄与できればと思っている。
農業関連では、兵庫県福崎町のラボで事業化への実践研究を行っており、ビジネス展開を加速させたい。また、福島県南相馬市で行われている「PVグリーンハウス実証事業」では、イチゴやトマトの栽培システムを担当するなど次のステップに進んでいる。
さらに、国内での自動認識機器事業を強化するため、Auto―ID事業の拡充を図る。昨年12月に子会社であるIDEC
DATALOGICとデータロジックADCを完全子会社化し、国内での販売強化と、IDECグループとして相互の技術を補完する開発体制を固めた。
国内における自動認識機器市場は、まだまだ伸びる要素があると考えており、期待度が高い。同事業については長期的に100億円規模を目指したい。
一方、海外はタイの生産拠点と販売拠点が本格的に稼働しており、東南アジア地区での事業拡大をさらに推進させる。開発面では、実績のある分野での技術力をたたき台に、マーケットの的を絞り製品のヒット率を高めていく方針である。