中期経営計画の初年度にあたる2014年3月期は増収増益になりそうだ。昨年の夏頃から売り上げが上向いてきており、特に国内はアベノミクス効果や、メガソーラー発電向け投資、ビル設備のリニューアル化投資などが市場を牽引して良い状態に戻ってきている。一部では市場活況による管理技術者不足なども聞かれる。
一方、当社売り上げの約30%を占めている海外販売は、円安の追い風もあり、かなり伸びることを期待した。しかし、代理店の在庫調整の影響もあり、タイやインドネシアなどアセアン地域が思ったほど伸びていない状況だ。
来期も増収増益を目指したい。国内は東京オリンピックや東北地方のインフラ整備、15年までは続くと見られるメガソーラー投資などインフラ関連の需要は落ちないと見ている。これに加えアセアン市場向けが伸長してくれれば良いと思う。
海外販売では、コンタクターの開閉寿命を地域ニーズに合わせて開発するなど、市場戦略を今後とも進めていく。同時に代理店や営業社員の数も増やして販売力を強化する。
国内もブレーカやコンタクターの品ぞろえを積極的に行っている。シュナイダーエレクトリックと連携しながら、DC(直流)仕様や高遮断タイプ、また、プラグインタイプなどを投入した。今後は国内でも、用途によって機能を分けた品ぞろえを検討していきたい。また、メガソーラー向けではストリング監視ユニットや絶縁監視ユニットなども発売している。ブレーカ生産の太田原工場(栃木県)では新棟を建設し、サプライチェーン改革による生産性向上にも取り組んでいる。
吹上(埼玉)に一昨年4月開設したショールーム「テクノウェーブ」も好評で、利用者が昨年11月に1万人を突破した。このほど展示内容をリニューアルし、さらに内容の充実を図った展示を行っている。