昨年は、景気を刺激し好転させる政策が次々と打ち出された。まさに、経済を取り巻く流れが、変わり目に差し掛かったといえる。
当社もグループ内から民間市場へ軸足を移す大きな節目を迎える、まさに分岐点に立っている。
今3月期は、2期連続して最高レベルの売り上げを見込んでいる。親会社の日本たばこ産業が一昨年から新中期経営計画で製造工程を刷新する大形設備投資を実行し、エンジニアリング会社の当社も多忙な状態が続いてきた。また、耐震補強工事で建築部門も忙しい状況が続く。システムインテグレーション(SI)部門のMESパッケージソフト販売も昨年5月以降、WindowsXPサポート終了や消費税駆け込み需要もあり好調である。
しかし、日本たばこ産業の一連の大形投資が今年度で終了する。そのため一昨年、建築・エンジニアリング・SIの各事業部門の営業を統合した営業部を新設、民間市場へ軸足を移す取り組みを進めているが、今年はさらに加速させ実効ある形にする。会計年度も3月期から12月期へ今年変更する。”変わる会社”を通じて良い意味での意識改革・風土改革を図りたい。
幸い、MESパッケージソフトは多くの製造業などで採用して頂いているが、今年の早い時期には新機能追加のVer8・2をリリースし、新規需要を取り込む。このパッケージソフトの知名度を活用しつつ、日本たばこ産業で培った建築・エンジニアリング・SIのノウハウをアピールし、中小規模の製造業にまで営業対象を広げていきたい。
今年の日本経済は、安定的に成長する。円安が進み安定した形になると、製造業も上向く。輸入コストは高くなるが、アジア進出企業の日本回帰も考えられ、景気は徐々に良くなる。東京五輪も決まり、社会インフラ系、民間ともに設備投資の増える明るい年になると期待したい。