2014年3月期の売り上げは、前期比46%増の80億円となる見込みである。スイッチ、コネクタ、端子台、アルミ加工、医療センサ関連などの各部門全般に好調で、特にアルミ加工は前期から今期に売り上げがずれたこともあり、前期比370%増の26億円となる見込みで、今期の業績に大きく貢献しそうだ。自己資本比率も初めて30%を突破し、経営内容も向上してきた。
現在、5年間の「PLAN115計画」を推進しているが、4年目の15年3月期に売上高90億円、最終5年目には100億円の目標達成ができそうだ。
今年は引き続き、アルミ加工に注力していく。中国の深〓工場での生産能力を上げるために、工場の再編を行っている。その一環として、今年3月にタイに新工場「オータックス・エレクトロニクス・タイランド」の第1期工事が完成し、稼働を始める。端子台を中心に50~60人体制で生産を行う。タイ工場は中国生産の補完だけでなく、タイの顧客へのサービス向上と、「チャイナプラスワン」経営として位置付けている。
また、当社は単なるメーカーではなく、DMMS(開発型総合メカニカル部品製造サービス)のコンセプトのもと、お客さんを満足させるために、ものづくりを通してサービスを提供する企業を目指していく。
さらに、今後は事業を電子と医療に再編することも検討している。電子はコンパクトな専門組織にし、医療も独立採算組織にすることで、開発投資とのバランスが加味され、売り上げが3倍ぐらいに拡大する計画を考えている。
投資も、設備投資でタイ工場とアルミ加工のオータックス精機で約6億円を計画しており、人材投資では本社の営業社員を増員し、顧客の満足度を向上させるための営業体制を強化する。同時に、コスト改善に向けてすべての工程を見直し、競争力と利益増に取り組んでいく。