昨年は、開発会社からメーカーへ体質再編に取り組んだ1年であった。これまでは、回路設計・無線技術・計測制御技術を使った受託開発が事業の主体であったが、無線関連メーカーとして会社を再構築し、当社の強みを打ち出せるよう体制を整えた。
2014年9月期は、売り上げが前期比20%増加、大幅な利益確保を目標にしているが、現在計画通りで推移している。とくに、第1四半期は受託開発が増え、昨年11月から12月は予測以上の売り上げとなった。
今年の景気見通しは、良くなると思う。公共投資の増加、社会構造の強靭対策、東京オリンピック関連投資など社会インフラ系の投資が増えるほか、製造業の設備投資も円安効果による輸出促進や新規設備導入への補助金制度の活用があって増えるであろう。
消費税引き上げも設備投資に関しては余り影響が出ない。というのも、生産設備の経過年数が15年を超えており、製造業は新製品の開発や生産性向上、海外企業との競争のためにも設備を更新せざるを得ない。海外の景気も悪くならない。米国が良くなり、東南アジアも決して悪くない。中国は環境対策投資を増やすと思う。
こうした先行き経済成長が見込める中で、当社は積極的にオリジナル製品を開発し、メーカーとしての姿勢を強力に打ち出していく。FAシステム分野では、生産設備や物流関連の無線通信モジュール、無線インターフェースモジュール、無線アナログモジュールなどの拡販に注力していきたい。
工場の無線化はこれからが本番。当社は無線絡みの開発力には自信を持っており、オリジナル品の販売で性能や機能面を大いにアピールしていく。そのためホームページをリニューアルし、いろいろな媒体を通じて新製品やアプリケーションなどの情報発信を行う計画である。