昨年を振り返ると、曇りのち晴れといえる。前半は良くなかったものの、後半から売り上げ増加で推移している。今年はさらに良くなる。
今3月期業績は、国内は営業の見える化に取り組んできたことと、梱包機械、食品機械業界を重点市場と位置付けて開拓してきた効果が徐々に出始めている。また、輸出は為替レートが円安になり比較的順調である。アジア向けは良く、中国も戻ってきた。欧州も少しずつ動いてきている。その結果、売り上げは前期比3%増加の見通しである。多くの新製品も発売できた。
今年の景気は、政府の成長戦略の実行により昨年よりも良くなるだろう。消費税3%引き上げの影響はそんなにない。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に参加できれば、我々業界も輸出にプラスとなる。もちろん、安い製品が日本市場に進出するかもしれないが、顧客は価格だけでなく、品質、機能、納期、アフターサービスなどを購入決定の評価基準にしているので、TPPはむしろ輸出増加に貢献する。
こうした経営環境の中で、2015年3月期は、売り上げで前期比3%の増加を目標にしたい。売り上げ増加と同時に、1人当たりの生産性を向上させる方針である。
売上高に関しては、昨年発売の製品が寄与する。調節出力のON/OFF動作すきまモードを選択できる機能を備えたディジタル調節計SRS10Aシリーズ、単相サイリスタPAC18Aシリーズ、感電防止カバー付きサイリスタ式三相電力調整器PAC30Z、4線式温度変換器CP2RQ、ノイズフィルタなど新製品が立ち上がる。
今年もまた、48×96ミリ角のプログラムコントローラなど新製品を発売する計画である。
営業では、客先仕様品の受注にも注力する。小回りの効く訪販を徹底し、取りこぼしの顧客が出ないようにしたい。海外営業も強化する。