米の第三者安全科学機関であるULは、1月6日付で分析機器のトップメーカー島津製作所の子会社、島津テクノリサーチと日本で合弁会社「UL島津ラボラトリー」(本社=京都市)を設立した。また、ULの日本法人であるUL
Japanは、昨年12月24日付で「イーエムシー鹿島」(本社=千葉県香取市)を買収し、社名を「UL鹿島」として連結子会社にした。買収及び合弁事業を通じて、日本市場向けサービスを拡充する。
今回の一連の取り組みについて、ULJapanの山上英彦社長は「ULは戦略上、日本を非常に重要な市場として位置づけており、お客様に提供するサービスの付加価値を高め、中長期的には当社の成長を牽引する中核事業へ発展させるのが狙い。また、電子部品や無線技術の実装が急速に進む車載機器のEMC(電磁環境両立性)測定や、室内空気質、環境・化学試験の需要が高まる中、業界をリードする両社との提携は、国内外でのULの市場価値の向上、事業能力の拡大につながる」と述べている。
UL島津ラボラトリーは、室内空気環境の分析試験/レポート作成、および、環境影響評価、危険物質分析、化学関連調査/試験を主体に、製品や材料の調査・試験に関連する様々なサービスを提供する。
島津テクノリサーチのサービスは、様々な製品に頻繁に活用されており、その範囲は、電子機器、バッテリー、集積回路、プラスチック、家具、繊維、玩具、化粧品、一般消費財、建材、自動車、食品、飲料水、ガス、土壌、廃棄物、医薬品、ライフサイエンス関連分野と多岐にわたる。
UL鹿島は、これまで行ってきた情報機器や車載電子機器などのEMC試験サービスや、国内の電気用品安全法(PSE)、欧州低電圧指令等の製品安全試験サービス、EMC試験機器校正サービスに加え、今後ULのグローバル・ネットワークを活用した新たなサービスを提供していく。
UL鹿島の持つ、各自動車メーカー規格をはじめとする幅広いEMCソリューションに、無線試験や各国電波法取得サービスなどを加えることで、国内外の自動車部品メーカーに対し、より幅広いワンストップサービスを提供できる。