経済産業省は、特許料等の軽減措置の詳細を発表した。今年4月以降、中小・ベンチャー企業や小規模企業が国内特許出願を行う場合、審査請求料と特許料は従来の平均約38万円から約13万円へ、国際出願も調査手数料・送付手数料・予備審査手数料が約11万円から約3万5000円にそれぞれ引き下げられる。個人や中小企業にとって、特許料の軽減は出願件数を増やす効果がある。
わが国では特許出願総数に占める中小企業・個人の割合が12%と、米国の25%に比べて低い。
この状況下で、昨秋成立した産業競争力強化法において、特許の国内・国際出願に関する料金の軽減措置が定められていた。軽減処置の内容は、国内出願では審査請求料と特許料が3分の1、国際出願では審査手数料・送付手数料、予備審査手数料が3分の1になる。
経済産業省の試算によると、わが国の平均的な内容で国内・国際出願を行う場合は60万円程度の料金を支払う必要があるが、今回の軽減処置により21万円程度に減少し、日米欧中韓の中で最も低い料金水準になる。
軽減措置の対象は(1)従業員20人以下(商業またはサービス業は5人以下)の小規模個人事業主(2)事業開始後10年未満の個人事業主(3)従業員20人以下(商業またはサービス業は5人以下)の小規模企業(4)事業開始後10年未満で資本金3億円以下の法人。なお、今回の軽減は2018年3月までの時限措置。