安川電機は、永久磁石埋込形同期モータ(IPMモータ)の新製品「SS7」を、1月21日から順次販売を開始した。標準価格は、200V3相(エンコーダ付き)45kWで160万円、400V3相(同)90kWで270万円など。2014年度年間500台、15年度同1000台の販売を計画している。
新製品は、15年度からのモータのトップランナー制度に対応して、モータのさらなる小型化と高効率化を実現した。
外形サイズは、磁石の配置やステータコアの巻線の工夫などで、従来のIPMモータに比べさらにモータフレームサイズを最大2枠小さくした。
また、インバータ用誘導モータと比較すると枠番が2~5枠小型で、重さも35~60%の軽量化を実現している。これらにより、機械の小型化や既存機械のモータ更新が容易に行える。
さらに、モータの効率もIEC規格の最高レベルであるIE4(スーパープレミアム効率)に迫っており、省電力やCO2削減に大きく貢献する。
しかも、同社のインバータA1000との組み合わせ使用で、高性能なIPMモータドライブを実現でき、同時にエンコーダレス制御性能も、速度制御範囲を1‥20まで拡大できる。
そのほか、直結とベルト駆動兼用の軸受け設計を採用することで、両方の機械連結に対応でき、モータの選定が容易になり、部品点数の削減にもつながる。
主な用途は、ゴム・プラスチック成型機、昇降機、金属加工機械など。
同社は、97年に世界に先駆けて産業用のIPMモータを発売して、押出機やクレーンなどの産業機械への普及に取り組んでいる。
国内の全電力消費の約6割をモータが占めると言われていることもあり、モータの高効率化ニーズは高まっている。
昨年11月の省エネ法改正により、誘導モータも特定機器としてトップランナー製品に指定された。