一昨年12月に安倍政権が誕生して1年を経過したが、デフレ脱却へ経済復活を掲げて大胆な金融緩和政策を打ち出し、昨年は円高が解消し株高に転じた。経済マインドは大きく改善した。建設投資が先行し、ようやく設備投資の動きも実感できるようになり、当社のビジネス環境は好転している。しかし、経済構造は加速度的に変貌しつつあり、当社もその変化に対応したビジネスモデルに衣替えしなくては、当社の目指すお客様と社員から選ばれる「21世紀企業」の実現が遅れてしまう。
このような潮流の変わり目にあって昨年、経営ベクトルの合うテルヤ電機と持株会社設立による経営統合を発表した。業界の先駆的な仕組みを構築する挑戦であり、今年は「挑戦を楽しむ1年」にしたいと願っている。
持株会社「DENSEIホールディングス株式会社」を資本金9000万円で5月1日に設立する。新会社は単なる持株会社ではなく、総務、物流、情報システムを担当し傘下企業に対するサポート機能を備える。現在のテルヤ電機、当社と当社子会社の横浜コンヂットは営業会社となる。これまでの歴史で培ってきた両社の特色を発揮し、なおかつ経営基盤の強化と営業力の強化を図るシステムにしたい。スタート時の売り上げ規模は3社で140億円となる見込みである。賛同いただける会社が一緒に歩むことを歓迎している。
今年の景気は良くなるが、以前のような設備投資は出ない。リニューアル投資が主体になる。他方で、海外では設備投資が増える。当社は中国と韓国に現地法人を設立しているが、今後はグループとして海外戦略に取り組み、海外売上比率を2割に高めたい。