サンワテクノスは、成長市場の開拓を積極的に進めているが、そのひとつとして環境エネルギー事業に注力している。エネルギーの「省・蓄・創・活」につながるあらゆる分野をターゲットに提案活動を行うことで、新規市場の確立を目指すもので、2月26日から開催される「国際スマートグリッドEXPO」でもコンセプトをアピールする。
同社は、各分野の幅広い商品調達力とエンジニアリング対応力で、工場やビルなどに加え、介護・医療、農業などへのソリューション提案を展開している。
ソーラー発電周辺としてのパワーコンディショナーの販売は2013年度約50億円を売り上げたが、今期も受注・売り上げとも堅調で、前期以上に伸びる見込みで取り組んでいる。
また、エネルギーの回生と蓄電による有効活用をすることで企業のBCP(事業継続計画)にもつながる提案を行っている。
これは、安川電機のエネルギーを蓄えて使う、戻して使うというコンセプトの「DCマルチリンクドライブ」を利用して、蓄電池を直流でリンクさせて、回生エネルギーと蓄電エネルギーを有効に活用。機械ごとの防災・停電対策、ピークカット・ピークシフトなど、小型スマートグリッドを構築している。
さらに、工場での生産設備異常を事前に予知して保全するサービスにも力を入れている。
富士フイルムの開発した点検・検査ソリューションソフト「KARTEMIX(カルテミックス)」を使い、設備の過去の履歴をはじめ、必要な保全情報を一元管理することで、日常から設備トラブルの予兆を分析するもの。設備の安定稼働と保全費用の削減が図れる。
一方、農業関連ではIT技術を活用して農場と事務所などをつなぎ、農場内の生育状況をセンサーによって監視し、データベースの作成や、異常時に迅速な対応ができる提案や、LED活用した植物工場などにもアプローチしている。
そのほか、医療関連ではDCモータを活用した車いすの電動化ユニットなどの実用化にも取り組んでいる。