機械部品を取り扱う東明エンジニアリング(大阪市)の子会社、東明テック(大阪市淀川区東三国6―17―17、TEL06―6335―7790、田興培社長)は、電極を持たずに長寿命、高効率、高演色を実現した画期的な無電極ランプの本格販売を開始した。
このランプは電極を持たず、誘導コイルと発光体で構成された点灯回路を、特殊なインバータ(無電極ランプ用電子安定器)により発光させるシステムとして韓国で開発された。発光システムは、誘導コイルで発生した磁界の電磁誘導により、電球内で励起・発生した紫外線により可視光線を発生させる。特に、高演色性、長寿命、省電力に優れる。
ランプの表面温度は90℃~100℃と低発熱で、0・1秒以内の瞬時点灯が可能。消費電力は従来の水銀灯に比べ約3分の1、寿命は8万時間で水銀灯の約10倍と経済的である。
またLEDよりも軽く、光はLEDのような単指向性ではなく全指向性なので、光が分散することがなく手元でも明るい。
さらに価格はLEDの約半分で、電極がないのでランプ切れの原因となる電極の劣化や折損が生じない。
演色性指数は75~90Raで、自然色に近い色を実現。水銀含有量は6mg(メタルハライド/ナトリウムランプは30mg)で環境にやさしい。
ランプ形状は、電球型(フラット型/モルガ型)85/100/150W、円型100/150/200W、スクエア型100/150/200Wなどがある。電源は200Vを使用。灯具はそのまま使用でき、ランプだけ交換したい場合は、ランプ+安定器(専用電源)のセット販売となる。
すでに、レインボーブリッジや東京スカイツリーの照明、工場・大型施設の高天井や壁用照明、トンネル灯などに採用されている。今後、制御機器用や生産ライン用、耐久性試験ライン用などへの製品開発も進めていく。
同社は、LED照明や近赤外線食品乾燥機、除電極細糸マット、ロボット防塵カバーなどを販売している。